Classiques japonais avec furigana
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ちゅうせいのぶんがくでんとう
中世の文学伝統
風巻 景次郎
Lisez 中世の文学伝統 (ちゅうせいのぶんがくでんとう) de 風巻 景次郎 (かざまきけいじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 115 977 caractères · 230 écrans
梅が香に昔をとへば春の月答へぬかげぞ袖にうつれる
梅の花誰が袖ふれしにほひぞと春や昔の月にとはばや
梅の花あかぬ色香も昔にておなじかたみの春の夜の月
風かよふ寝ざめの袖の花の香にかをる枕の春の夜の夢
雨そそぐ花たちばたに風すぎて山時鳥くもに鳴くなり
たれかまた花橘に思ひ出でむわれも昔の人となりなば
橘の匂ふあたりのうたたねは夢もむかしの袖の香ぞする
これがみな四季の部の歌だということは驚くべきことで、それだけに新古今風だといえるのである。これらの歌の特色は、一言でいえば物語的だという点にあると思う。あの『源氏物語』はその後、数々の亜流的な作品を生み出してきたが、歌人の方にはあまり具体的な影響は与えていないのであって、事実、歌の上にはそれがあらわれて来ないのである。ところが、『新古今』に至ってはじめて、右のような物語の一場面を歌で描いて見せたというような作が出はじめたのである。このことは、私は俊成卿あたりから『源氏物語』を歌人に必読の書と教えるようになってきたらしいことと密接な関係があると思っている。現に、こうした傾向の歌の中で一番代表的な歌だといわれているのは、定家の作の、