Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

Lisez 吸血鬼 (きゅうけつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 554 caractères · 381 écrans

Aozora Bunko

「持って来ました。どういうお考えか分らなかったけれど、あなたの御依頼ですから、兎も角、型を取って来ました」

恒川氏は、白布に包んだ、小さなものを、枕元のテーブルに置きながら、

「しかし、こういうものは、もう必要ありますまい。犯人の素性が、やっと分ったのです。実はそれをお知らせしようと思って」

今度の事件での、明智の働きは、警視庁の名探偵から、斯様な取扱いを受ける値打が、充分にあったのだ。

「分りましたか、一体何者でした」

「非常に変った男です。医学上、一種の変質者なのでしょう。あまり有名でない探偵小説家で、園田黒虹という奴です」

「ホウ、探偵小説家でしたか」

「新聞に出た死人の写真を見て、そこの家主が知らせて来たので、早速彼の住いをしらべて見ましたが、実に恐ろしい奴です」

園田黒虹というのは、一年に一度位ずつ、忘れた頃に、ポッツリと非常に不気味な短篇小説を発表して、猟奇の読者を怖がらせている、奇妙な作家であった。

世間は勿論、彼の作品を発表した雑誌でさえも、黒虹という男が、どこに住んでいるのか、どんな顔をしているのか、少しも知らなかった。原稿はいつも違った郵便局から郵送され、稿料はその時々の局留おきで送ることになっていた。