Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

Lisez 吸血鬼 (きゅうけつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 554 caractères · 381 écrans

Aozora Bunko

三谷はいいながら、その方へ歩いて行く。

だが、台所はさっき調べた時、何の異常もなかった。電燈もその時つけたままだ。

「そんな筈はないのだが」

と恒川警部が躊躇している間に、三谷はもう台所の敷居をまたいでいた。と同時に「アッ」というただならぬ叫び声。

恒川氏は驚いて駈けつけて見ると、三谷は、真青になって、台所の片隅を見つめたまま、立ちすくんでいた。

「どうしたんです」

と尋ねる警部の声を制して、三谷は、聞えるか聞えないかの囁き声で答える。

「あいつです。あいつがこの上げ板を取って、縁の下へ這入って行ったのです」

台所の板の間が、炭などを入れる為の上げ蓋になっている、よくある奴だ。

警部は、勇敢に飛んで行って、その上げ板をめくって見た。

「ヤ、地下室だ」

板の下は、意外にも、コンクリートの階段になっていた。その部分丈け箱の様に、床下とは遮断されているので、怪物は外へ逃げることは出来ぬ。地下室へ降りたに極っている。もう袋の鼠だ。

二人は、用心しながら、真暗な階段を下って行った。先に立つ恒川氏は、帯剣の柄を握りしめている。

階段を降り切った所に扉があって、その隙間から幽かな光りが漏れて来る。