Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おおえどおうごんきょう

大江戸黄金狂

野村 胡堂

Lisez 大江戸黄金狂 (おおえどおうごんきょう) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 26 754 caractères · 53 écrans

Aozora Bunko

「叩いて見ましょうか」

と丈太郎。

「いや、叩くのは言葉の綾だろう、押して見られるが宜い」

「斯う」

山浦丈太郎は肩を三猿に当てて、ウーンと押しました。薄傷ながら数ヶ所の手傷を受けて居るせいか、なかなか思うような力は出ない様子です。

とみ斯う見して居た空善は、ハタと膝を叩きました。

「唯押しただけではいけない、この岩は一枚扉になっているが、龕灯返しの仕掛けだ、だが、樵夫や狩人に触られて、扉が開いては何んにもならない。唯触った位では開かぬように、この通り岩扉の根にゴロタ石が積んである」

雲水空善は、早くも扉の仕掛を見破ったものか、三猿を彫んだ大岩の前に積み重ねた、ひと抱えほどの岩を幾つも幾つも取除きました。

「これでよし」

と言った時は、三猿の岩はその根のあたりに、少しばかりの隙間さえも見せて、明かに龕灯返しの一枚扉ということが解ります。

「どれ」

山浦丈太郎が立って、三猿の左の方、何んにも彫んでないところを押すと、岩はキシミながら動いて、人間が漸く通れるほどの口を開けました。頭の上からは、バラバラと散る小石、土くれ、苔の塊り。

「灯が欲しいな」

空善は真っ暗な空を覗きながら言いました。