Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おおえどおうごんきょう
大江戸黄金狂
野村 胡堂
Lisez 大江戸黄金狂 (おおえどおうごんきょう) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 26 754 caractères · 53 écrans
厄介の貝六へも
龍之助を助け度いと思うなら、直ぐ様後を追うがよい。南蛮渡来の短筒を一挺貸してやる。これさえあれば、女の細腕一つでも大の男に向うことが出来る筈だ――。
あまりにもよく行届いた文章、誰の仕業ともわかりませんが、万田龍之助ゾッと肌寒さを覚えました。
「短筒というのは?」
「これでございます」
お染は重そうに持って来た包を解くと、中から現われたのは、金銀の象眼を施した、南蛮物の凄まじい短筒が一挺、万田龍之助は、自分が引ずられて行く運命の恐ろしさに、何んとなく身内の顫えを感じます。
短筒を取上げて、巨大な蟲ででもあるように、無気味な心持で見極めた龍之助は、
「何が行手にあるか少しも解らないが、兎も角私は行って見る外はあるまい。お染殿はなる可く此処から戻るのだ」
「でも龍之助様」
お染は鉄砲を掻い抱く恰好で、クネクネと身体を振ります。
「母上が御心配なさるだろう」
「いえ、母様へもそう申して参りました。母様は――龍之助様先途を見届けるのはお前の役目、私は決して止めはしない――と仰しゃいます」
「――――」
龍之助は涙ぐましい心持でうなずきました。
厄介の貝六へも
人呼んで厄介の貝六、海道筋でよくない事ばかりしている中年男のところへも、仮名書きの不思議な手紙が届けられました。