Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おおえどおうごんきょう
大江戸黄金狂
野村 胡堂
Lisez 大江戸黄金狂 (おおえどおうごんきょう) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 26 754 caractères · 53 écrans
そう言った無法な心持が、万田龍之助の若い血潮を湧き立たせたのも無理のない事でした。
「龍之助様、何処へいらっしゃいます?」
旅仕度もそこそこ、八王子の町を飛出した万田龍之助の後から、斯う声をかけたものがありました。
龍之助が三年前小田原を追われてから、世間を狭く身を寄せた、遠縁の高山某の一人娘お染、龍之助より一つ年上の十九ですが、郷士の子に生れて、都振りの華やかな空気の中に育ち、取なしが初々しいうちにも、艶めかしく愛くるしいところのある娘でした。
「いや、なに、ツイ其処まで」
龍之助は少しヘドモドしました。
「龍之助様、箱根へいらっしゃるのでしょう」
「え?」
「私も一緒におつれ下さい、お願いでございます」
「――――」
町外れの木下闇へ誘い入れると、顔を染める青葉の蔭にお染は可愛らしく手を合せるのです。
「龍之助様、私にもこんな手紙が参りました。御覧下さい」
お染が懐から取出したのは、龍之助が受取った不思議な手紙と全く同じ筆跡で、斯う書いてあるのです。
――万田龍之助は、親の敵を討つために、箱根の間道へわけ入ることになっている。相手は山浦丈太郎という勇士、龍之助一人では討ち取ること思いも寄らない。