Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lisez 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 262 120 caractères · 516 écrans

Aozora Bunko

しかし、それは、鐘撞堂新道の相模屋の雇人であるということで、お蝶の巧妙な証明も役に立って無事に釈放されて、今になって帰っては来たものの、昨夜、家を飛び出した時の要領は、依然としてその要領を得ないで帰っては、空しく百日紅の枝に向って、その余憤を漏らすというようなわけでありました。

その時に、板塀の中で釣瓶の音がします。誰か水を汲んでいるに違いない。そこで米友は、板塀の節穴から中を覗きます。

長屋の裏庭の井戸ばたで、水を汲んで面を洗っているのは、机竜之助でありました。

「ふーん」

それを節穴から覗いた米友は、やっぱり呆れ返った面をして、嘲笑をさえ浮べました。

手拭で面を拭いてしまった竜之助は、その手拭を腰にはさんで、盥の水を流しへザブリとこぼし、それからまた手探りで釣瓶を探って、重そうに水を釣り上げると、それを盥にあけておいて、縁側の方へ歩いて行く。

「ふーン、ばかにしてやがる」

米友がその後ろ姿に冷笑を浴びせている間に、竜之助は縁側まで行くと、そこへ絡げて置いた両刀を携えて、井戸端へ帰って来るのであります。そうして、刀の柄だけをザブリと盥の中へ入れて、それをしきりに洗っているもののようです。