Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lisez 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 262 120 caractères · 516 écrans

Aozora Bunko

九

しかしながら、なお不思議なことは、神尾の下屋敷で、何を与えられても口を触れることだにしなかったムク犬が、この一椀のお粥とも糊ともつかぬものを、初対面の慢心和尚から捧げられると、さも嬉しげに舌を鳴らして食べはじめたことであります。

九

これより先、浪人たちに怨まれて、両国橋に梟された本所の相生町の箱屋惣兵衛の家が、何者かによって買取られて、新たに修復を加えられて、別のもののようになりました。

この家は、主人の箱惣が殺されて以来、一家は四散し、親戚の者も天誅を怖れて近寄るものがありませんでしたから、町内で保管し、一時は宇治山田の米友が、その番人に頼まれて、槍を揮って怪しい浪人を追ったことなどもありました。

この家は何者によって買取られたか知れないが、持主がかわり修理が加えられると共に、そこに出入りするのは異種異様の人であることが、多少、近所のものの眼を引きました。身分あるらしい武士であり、或いは大名の奥に仕えるらしい女中であり、或いはまた諸国の商人のようなものまで集まりました。女房子供の類は一つも見えないで、これが主人と見えるのは、額に波を打つ大白髪の老女でありました。