Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lisez 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 262 120 caractères · 516 écrans
十一
十一
がんりきを初め南条の一行が、山へ向けてここを去ってしまい、角兵衛獅子の一座もほどなく町の方へ引返してしまい、それから小一時ほどたって、同じ額堂下の甘酒屋へ、同じような風合羽を着た道中師らしい二人の男が、ついと入って来て、二人向き合って縁台に腰をかけて、
「どっこいしょ」
杖について来た金剛杖でもない手頃の棒をわきに置いて、脚絆のまま右の足を曲げて左の方へ組み上げたのは、町人風はしているけれども、決して町人ではありません。
それと向き合った一方のは、前のに比べると年配であります。これはまあ生地が百姓らしい上に一癖ありそうで、前のほど横柄でないところは、主従とも見えないが、たしかに前のに対して一目は置いているようです。
この二人は甘酒に咽喉をうるおしながら、期せずして頭の上の、例の大きな額面に眼が留まりました。
「ははあ、甲源一刀流、秩父の逸見だな」
と言ったのは、足を曲げていた方の道中師です。
「なるほど、逸見先生の御内で、大した額を奉納なさいました」
前のは言い方が横柄で、後のは幾分か慎しやかであります。
「うむ、比留間与助、知ってる、桜井なにがし、あれも名前は聞いている、それから三番目……のはどうしたんだ、白紙を頭から貼りかぶせたのは不体裁極まるじゃないか」