Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lisez 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 112 caractères · 362 écrans
多くの人が鳴りをひそめて見物しているうちに、その子供だけが母なる人の命を助けられんとして、号泣して飛び廻るけれど、誰あって、この子供の訴えを聞いてやるものはありません。誰に取付いても、みんな突き放してしまいます。突き放さないものは、なんと言って慰めてやっていいか、その言葉に苦しんで横を向いてしまいます。
「母ちゃんを殺しちゃいやよう」
七歳か八歳になるほどの女の子です。ついに竜之助の袂に縋りつきました。
「小父さん、母ちゃんを助けて上げて下さい、刀を差している人は、弱い者を助けて上げてもいいでしょう、ね、小父さん」
女の子は竜之助の刀にとりついて、わあわあと泣きます。どこへ行っても突き放された子供は、もはや、その人をたよることなしに、手に触った腰の物を頼むものらしい。
「あれはお前の母親か」
竜之助はこう言って尋ねました。
「小父さん、あれは、あたしの母ちゃんです、みんなの人がああして苛めます、あたしは、母ちゃんが何を悪いことをしたか知らないけれど、みんなして、ああして酷い目に逢わせるんですもの、誰も、母ちゃんを助けてくれる人は一人もありません」
女の子が必死に縋りつくのを、竜之助も御多分に洩れず、冷やかに突き放しました。