Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lisez 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 112 caractères · 362 écrans
「なんだか、その切髪のお部屋様らしいお方というが気にかかる」
と言いました。
茂太郎が多くの婦人客から可愛がられて、その席へ呼ばれるのは今に始まったことではないのに、今日のお客に限って、お角が留守の間に、楽屋のものをうまく籠絡して、茂太郎を拉して行ったもののように思われてならない。何か特別に、茂太郎に野心があって、物ずきな若い御隠居の美人が、誘惑を試みたように思われてならない。いつもならば、そんなに心配になることではないのに、前後の事情を聞いてみれば、おかしなことが多い。お角はそのことを、いろいろに思案していたが、やがて、荒っぽく火鉢の縁を叩いて煙管を投げ出し、どてらを脱いで帯を締め直しました。ようやく、その柳橋の殿様とやらへ伺候する気になったものと見える。
お角が軽業小屋を出た時分に、雨が降り出していました。
下足番が蛇の目の傘を差しかけて、送って行こうというのを、お角は断わって、傘だけを受取って外へ出ました。
お角がこれから訪ねようとするのは、柳橋の船宿にいる駒井甚三郎の許であります。ついこの間、その界隈で辻斬沙汰があったところだけれど、まだ宵の口ではあるし、両国から柳橋まで、ほんの一足のところですから、お伴をつれなくっても心配ではありません。