Classiques japonais avec furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lisez 怪塔王 (かいとうおう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 167 635 caractères · 337 écrans
塩田大尉は、感心しました。
「なぜ、こんな秘密室がこしらえてあるのでしょうかねえ」
「さあ、どういうわけだろうね。帆村探偵がいればすぐわかるだろうに」
といって、塩田大尉は、室内をみまわしました。ここはがらんとした室で、なんにもおいてありません。
「なんにも物がおいてないというのは、へんだね」
「へんですね。秘密室の中を、わざわざ空部屋にしておくなんて、へんですね」
一彦は、少年探偵きどりでいいました。
血痕の行方
1
「塩田大尉。これは、やはりなんかもっとたいへんな仕掛があるのじゃないでしょうか」
と、一彦少年は、がらんとした秘密室内をみまわしながらいいました。彼はいつの間に覚えたか、帆村の探偵術をまねしているようです。
「うん、なるほど。じゃあ一彦君、君はそっちをさがしてみたまえ、私はこっちをさがしてみよう」
塩田大尉と一彦とは、左右にわかれて、室内をさがしはじめました。
一彦は、腰をかがめて、床をなめんばかりにして見てあるいています。すると彼は、床の上に、黒ずんだ点々が、ぽたりぽたりとついているのを発見しました。
「あっ、へんなものが――」