Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きょうふじょう
恐怖城 他5編
佐左木 俊郎
Lisez 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) de 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 143 735 caractères · 290 écrans
「はあ、そういうもんでしょうね」
駐在巡査はそう言ってから、巡査部長の前にふた足ばかり歩み寄った。
「部長! だいたいの目星はつきましたよ」
駐在巡査はやや低声で言った。
「火葬にした男の娘というのが、どうも妊娠していたらしいんです。それがなんでもないんですから、こりゃあその娘の産んだ子に相違ないと思うんです」
「それでは、その娘が確かに妊娠していたという証人があるだろう?」
「そりゃあ、あるでしょう」
そこへ人夫が寺から茶を運んできた。
樫の木の下に集まってみなが茶を手に取ったとき、すぐ近くで自動車の警笛が鳴った。警察署長と地方裁判所の若い検事が書記を伴って、現場を臨検に来たのだった。
しかし、残っている問題は鶴代がなぜその嬰児を殺したか? ということであった。彼女が自分の産んだ嬰児を殺したのだということについては、もはやだれも疑いを持たなかった。
検事はまだ非常に若かった。彼は大学を出て就任したばかりであった。本来なら、彼はまだこういう現場へは臨検に来るべきでなかった。ただ、裁判所の都合と、彼の好奇心と、事件がそれほど重大視すべき性質のものでなかったのとの、この三つの偶然が彼をここに臨検させたに過ぎないのであった。