Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lisez 探偵夜話 (たんていやわ) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 140 363 caractères · 277 écrans

Aozora Bunko

」

「脳天を強く打たれて、そのまま倒れてしまったんです。」と、安井君も顔をしかめた。

そばに聞いている芸妓もハンカチーフで顔をおさえた。シャワーはもう通り過ぎて、窓の硝子も薄明かるくなったが、誰も起ってその窓を明けようとする者もなかった。

「その椰子の実は自然に落ちたのですね。」と、わたしは少し汗ばんだ額を拭きながら訊いた。

「ところが、自然でない。木の上には猿がいたんです。」

「猿が……。」

土人と一緒に殺されたという猿を、私はすぐに思い出した。

「猿も悪いたずらをした訳じゃないんです。」と、安井君はさらに新しい事実を教えてくれた。「この近所のスマトラ島では土人が猿を飼っています。ここでも飼っている者があります。それは椰子の実を取らせるためで、自分たちが梯子をかけて登るよりは楽ですからね。木の下へ行って猿を放してやると、猿めは梢へするすると登って行って、熟した椰子の実をもぎ取って咬ろうとするが、皮が硬くて歯が立たないので、癇癪を起こしてほうり出して、さらにほかの実を取って咬ってみると、これもやはり硬いのでまたほうり出すのを、土人は下にいて片っ端から拾いあつめる。