Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はたもとたいくつおとこ

旗本退屈男

佐々木 味津三

Lisez 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 240 656 caractères · 478 écrans

Aozora Bunko

なにをかくそう、このいぶかしかった若武者こそは、これぞ余人ならず、今江戸八百八町において、竹光なりとも刀差す程のものならばその名を知らぬ者のない、旗本退屈男と異名をとった早乙女主水之介だったからです。――屋敷は本所長割下水、禄は直参旗本の千二百石、剣の奥義は篠崎竹雲斎の諸羽流、威嚇のもととなったそれなる三日月形の傷痕は、実に彼が今から三年前の三十一の時、長藩七人組と称された剣客団を浅草雷門に於て向うに廻し、各々これを一刀薙ぎに斬り伏せた折、それを記念するかのごとくに対手から負わされたその傷痕でした。無論人を威嚇するに至った原因は、それなる七人をよく一刀薙ぎに斬り伏せたからにも依るが、よりもっと大きな威嚇のもととなったものは、その時主水之介が初めて見せた諸羽流奥義の正眼崩しで、当時七人組は江戸の町道場を人なきごとくに泣かせ歩いた剣豪揃いだったにもかかわらず、ひとたび彼の正眼崩しに出会うや否や、誰一人これを破りうる者がなく、七人が七人悉く敢ない最期をとげたので、早乙女主水之介の驍名はその時うけた三日月形の傷痕と共に、たちまち江戸御府内を蔽うに至りました。