Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はたもとたいくつおとこ

旗本退屈男

佐々木 味津三

Lisez 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 240 656 caractères · 478 écrans

Aozora Bunko

四

またこれが許しておかれる筈はない。わが江戸旗本中の旗本男たる早乙女主水之介の三河ながらなる正義観において、憎むべき黒住団七が許しておかれる筈はないのです。よし仮りに、奥平美作守が、九万石封主の力を借りて、これを庇い立てすることあるも、われわれにはまた直参旗本の威権あり! 篠崎流奥義の腕にかけても、やわか許すまじと、真に颯爽としながら打ち乗って、一路、美作守上屋敷なる麻布六本木へ急がせました。

四

行くほどに青葉がくれの陽はおちて、ひたひたと押し迫ったものは、夕六ツ下がりの紫紺流した宵闇です。

然るに、こはそも何ごとぞ!――まだそんな門限の刻限ではないのに、さながら退屈男の乗り込んで行くのを看破りでもしたかのごとく、奥平屋敷の江戸詰藩士小屋を抱え込んだお長屋門が、ぴたりと閉じられてありましたので、乗りつけるや、怒髪して退屈男が呼び叫びました。

「早乙女主水之介、直参旗本の格式以て罷りこした。早々に開門せい!」

だのに、答えがないのです。

とみるや、ひらり一蹴!

「面倒じゃ。開けねばこうして参るぞ!」

ぱッと土を蹴って、片手支えに、五尺の築地塀上におどり上がりながら、ふと、足元の門奥に目をおとしたとき!