Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にほんばし
日本橋
泉 鏡花
Lisez 日本橋 (にほんばし) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 88 697 caractères · 177 écrans
」
と時々刻んで呟いた阿婆が、お座敷と聞くと笑傾け、
「そらよ、お千世や、天から降ったような口が掛った。さあ、着換えて、」
直ぐに連れて出ると心得た阿婆が、他には無い、お孝の乱心にゆかしがって着ていた、その段鹿子を脱がせようと、お千世が遮る手を払って、いきなりお孝の帯に手を掛けて、かなぐり取ろうとしたのである。
「叔母さん、まあ、」
とお千世はおろおろ。……
「失礼をいたします。」と、何の事やらまた慇懃に、お孝が、清葉に手を支いたのは涙ならずや。
「これが可厭なら、よく稼いで、可い旦那を取ってな、貴女方を、」
と、清葉を頤、
「見習って幾枚でも拵えろ、そこを退かぬかい。」と突退ける。
「お待ちなさいまし。」
凜と留めて、
「切火を打って、座敷へ出ます、芸者の衣物を着せるには作法があるんです。……お素人方には分りません、手が違うと怪我をします。貴方、お控えなさいまし。――千世ちゃん、今(箱さん。)を寄越すから、着換えないでいらっしゃいよ。姉さんを気をつけて。お孝さん、」
何も知らず横を向いたお孝に、端正と手を支いて、
「さようなら。――二人で、一度あわせものをしましょうね。