Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にほんばし

日本橋

泉 鏡花

Lisez 日本橋 (にほんばし) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 88 697 caractères · 177 écrans

Aozora Bunko

七

くずしたお宝がちっと有るから、駆出して、あの中へ撒こうかしら、とすんでの事……」

為に銀貨入を手にしたので。

「口で留めたって、宥めたって、云うことを利くんじゃなし、喧嘩するにも先方は小児だし、と云う中にも、私は意気地が無くって、そんな気にはなれないし、お宝を撒くに限る。あんな児に限って、そりゃきっと夢中になって、お前さんの事なんざ落として、お宝を拾うから、とそのお前さん謀、計略?」

と打微笑み、

「そりゃ、お千世さん、可いけれど、私にゃ手が出せなかった。意気地が無くって自分ながら口惜いのよ。……悪い事をするんじゃなし、誰に遠慮が、と思っても、何だかねえ、派手過ぎたようで差出たようで、ぱっとして、ただ恥しくって、どうにも駆出せなかったの。

まあ、極りの悪い。……銀貨入を握った手が、しっとり汗になりました。」

とその塩瀬より白い指に、汗にはあらず、紅宝玉の指環。点滴るごとき情の光を、薄紫の裏に包んだ、内気な人の可懐しさ。

七

清葉は、きれの長い清しい目で、その銀貨入の紫を覗いて見つつ、

「お前さんの姉さんに聞かせたら、さぞ気が利かないってお笑いだろう。」

「いいえ、姉さん。