Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lisez 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 146 773 caractères · 294 écrans

Aozora Bunko

だが、その試験も明日にせまると、恭一は、いかにも心得顔に言った。

「算術の試験には、うんと頭をやすめて置く方がいいんだぜ。だから、きょうは早くねようや。」

で、九時近くになると、二人は床につく用意をはじめた。

二階の勉強部屋が、二人の寝間だった。二人は自分たちの机のまえに、ほとんど重なりあうようにして、床をのべるのだった。恭一はこれまで、自分の家に寝るかぎり、一晩だってお祖母さんと部屋をべつにしたことがなく、いつも俊三と三人で座敷に枕をならべる習慣だったが、今度次郎が帰って来ると、さっそく二人で相談して、勉強の都合を理由に、そんなことにきめたのだった。

むろん、それがお祖母さんに気に入るはずがなかった。お祖母さんにしてみると恭一が自分の遊ぶ時間もないようにして、次郎の勉強の相手になっているのが、だいいち心外にたえなかった。もうそれだけで、恭一がひどく馬鹿をみているように思えたし、それに恭一の親切をいいことにして、あくまでも図にのっている次郎が、小面憎くてならなかった。次郎のため少しでも恭一が犠牲になるなんて、全くあるまじきことだ、というのが、お祖母さんの永い間の信念みたようになっていたのである。