Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
Lisez 比島投降記 (ひとうとうこうき) de 石川 欣一 (いしかわきんいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 68 333 caractères · 134 écrans
アパリの病院
するとこの兵隊は「おい、運転手、気をつけてくれよ。そっちはよくっても後の方は猛烈にはねるから」といって、僕の顔を見て笑った。
アパリの病院
トラックは三十分ほど走って、アパリの海岸に着いた。二間ばかりの柱を立て、有刺鉄線をはり廻した内に、天幕が行儀よく並んでいる。入口で下車すると、若い中尉がいて、「誰が通訳か」といきなりいう。「私です、中尉」と答えると「君の名前は?」「石川」「自分はここの主任でG中尉という。スペルはこうだ。話が通じないで閉口していた」という。こっちへ来いというので、一同装具を持って診療所にあてられた天幕へ行くと、十三、四と思われる比島の少年が「Eさーん!」と、すっとん狂な声を立てて、E衛生曹長に飛びついた。こんな子供が、アパリの病院で、何をしていたのか知らない。恐らく日本語が出来るので、通訳の代理でもしていたのだろう。出来るといったところで、大した日本語でも英語でもないのだが、それをチャンポンにして、誰に向っていうともなく喋舌るのを聞くと、この子の家族はツゲガラオに住んでいて、そのころE君もツゲガラオの病院にいた。
学校が再開されたが、ノートも鉛筆もなくて困っていると、E君がそれ等をどこからか手に入れて来ては、子供達にやったというのである。