Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひとうとうこうき
比島投降記
石川 欣一
Lisez 比島投降記 (ひとうとうこうき) de 石川 欣一 (いしかわきんいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 68 333 caractères · 134 écrans
※(ローマ数字2、1-13-22) アメリカ兵の印象
「あの男は何ですか」「輸送隊長です」。この若い、恐らく少尉か何かをしていたらしい人物は、僕の権幕にあっけに取られたように答えた。「名前を知っていますか」「A大尉といいます」「あなたはA大尉が、たった今、英霊何個といったのを聞きましたか」「ああ、そういえば、そんなことをいっていましたね」……。
僕は甲板に出た。目の前に、水をへだてて浦賀の火が見える。眼鏡がこわれてしまったので、灯火はうるんで瞬いていた。「英霊何個! 英霊何個!」僕は涙が出て、その涙がいつまでもとまらないので困った。冬の風は、夏服しか着ていない僕につめたかった。しかし「王さん待ってて頂戴な」という、ダミ声の合唱が聞えて来る船艙に、下りて行く気はしなかった。いかに不注意とはいえ、英霊を何個と呼ぶ大尉、それを変だとも無礼だとも思わぬ人達。昭和二十年十二月二十一日、浦賀港の入口で、五十一歳の僕はさめざめと泣いた。
※(ローマ数字2、1-13-22) アメリカ兵の印象
米軍の通訳をしていた二ヶ月半の間に、ラロおよびアパリの病院や仮収容所で、あるいは上陸用舟艇の艦上で、僕が出会った米兵の数は多いが、その中でも記憶に残っている数名の素描を試みる。