Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひとうとうこうき

比島投降記

石川 欣一

Lisez 比島投降記 (ひとうとうこうき) de 石川 欣一 (いしかわきんいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 68 333 caractères · 134 écrans

Aozora Bunko

の意〕という句が僕の脳裡をかすめた。不思議なことに、このように「ピンと来る」ことが、僕にとっては多くの場合、事実となって現れる。船内十日の生活で、日本人とは、こんなに程度が低いのかと思わせられるようなことが、次々に起った。僕は口を利く気もせず、昼間は甲板で日向ぼっこをし、夜は船艙で毛布にくるまって眠った。Cレーションはたっぷり給与になり、寒くなると共に甲板に水を充したドラム缶を持ち出し、これにスチームを通してくれたので、水筒の水を熱くしてコーヒをつくることも出来たし、缶詰をあたためて食うことも出来た。スティヴンソンは地獄船ではなかった。そこの生活を、僕にとっての地獄にしたのは、かえって無敵皇軍と自称した人々の、無反省と鈍感と卑屈とである。

いよいよ明日は目的地に着くという晩、僕等のいた第三船艙に臨時に設備した木の階段を、中頃まで下りて来て、大声で注意を与えた男がある。色々なことをいったあげく、「この中に英霊を持っている人があったら、何個あるか、その数を届けて下さい」といって立去った。僕は身体中が震えた。英霊は荷物か。僕は立上って、この船艙の小隊長をしている人の所へ行った。