Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lisez 浮雲 (うきぐも) de 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 112 980 caractères · 222 écrans
この「ガ」の先にはどんな不了簡が竊まッているかも知れぬと思えば、文三畏ろしい。物にならぬ内に一刻も早く散らしてしまいたい。シカシ散らしてしまいたいと思うほど尚お散り難る。しかも時刻の移るに随ッて枝雲は出来る、砲車雲は拡がる、今にも一大颶風が吹起りそうに見える。気が気で無い……
国許より郵便が参ッた。散らし薬には崛竟の物が参ッた。飢えた蒼鷹が小鳥を抓むのはこんな塩梅で有ろうかと思う程に文三が手紙を引掴んで、封目を押切ッて、故意と声高に読み出したが、中頃に至ッて……フト黙して考えて……また読出して……また黙して……また考えて……遂に天を仰いで轟然と一大笑を発した。何を云うかと思えば、
「お勢を疑うなんぞと云ッて我も余程どうかしている、アハハハハ。帰ッて来たら全然咄して笑ッてしまおう、お勢を疑うなんぞと云ッて、アハハハハ」
この最後の大笑で砲車雲は全く打払ッたが、その代り手紙は何を読んだのだか皆無判らない。
ハッと気を取直おして文三が真面目に成ッて落着いて、さて再び母の手紙を読んで見ると、免職を知らせた手紙のその返辞で、老耋の悪い耳、愚痴を溢したり薄命を歎いたりしそうなものの、文の面を見ればそんなけびらいは露程もなく、何もかも因縁ずくと断念めた思切りのよい文言。