Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
Lisez 白髪鬼 (はくはつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 112 046 caractères · 224 écrans
二重の殺人
今まで世間に誰一人瑠璃子を褒めぬ人はなく、一点非のうち所もない女だと信じていたのに、この様な社会の下層階級に瑠璃子を罵る敵があろうとは、実に思いもよらなかった。
「ナアニ、そんな馬鹿なことがあるものか、気違いだ。あいつは気違いなのだ。瑠璃子に限って、外の男に思いを寄せる様な、そんなみだらなことがあってよいものか」
と一笑に附したつもりでも、何とやら気がかりで仕方がない。
「エエ、いまいましい。つまらぬ話を聞いてしまった。早く邸へ帰ろう。帰って瑠璃子の笑顔を見れば、そんな気がかりなんか、忽ちふっ飛んでしまうのだ。サア、早く帰ろう」
わしはもう、空腹もなにも忘れ果てて、よろめきよろめき邸へと急いだ。衰えた足がもどかしい。羽があれば飛んでも行き度い思いだ。あいにくなことには、その辺に人力車も見当らぬ。わしは、今にもぶっ倒れ相な身体を、妻見たさの気ばかりで、ひきずる様にして歩いて行った。
二重の殺人
町の端から端まで歩いたとて、高の知れた小都会のことだから、半病人のわしにも、程遠からぬ邸にたどりつくのに、さして暇はかからなかった。
来て見ると、大牟田邸の表門はピッタリと閉され、昼の様な月光が、大きな檜の扉を白々と照らしていた。