Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しほんたいへいき
私本太平記(七)
吉川 英治
Lisez 私本太平記(七) (しほんたいへいき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 330 262 caractères · 662 écrans
「まったく、あの御苦衷のいろを見ては何もいえぬ」
「そして、諸寺への願文とか写経にばかり御専念とある。いまも水分で聞けば、きのうは金剛山寺へお登りとか」
「ム。爺の左近もそのように申していたが。……いや、その左近でおもい出した、きのう、住吉の打物屋鳶七が、これへ十人ほどの下職を連れて到着している。かねて龍泉殿からのごさいそくにもかかわらず、つい遅れておりましたがと」
「お。やっと、あとの職人どもをつれまいりましたか」
そこで刑部と別れると、正季は曲輪の内へ入って、物具奉行の佐備正安に会い、やがてまた、ただ一人で、外曲輪のガタガタする長い板廊下を踏んで、物具倉と共にあるだだッ広い武者溜りの床を覗きに行った。
そこの一ト棟は、大きな工房と異ならなかった。数十人の武具職人が見える。黙々とみな背をかがめて仕事していた。
工房といっておこう。工房の大床のわきには、監督役人のいる袋部屋もある。
一大戦のあとでは、武器武装の補充や繕いもたいへんな量と仕事になるわけで、どこの城や根拠地にもこういう武器廠はあった。ここなどはまだ小規模な方といってよい。
外には鍛冶のふいごや鎚音もしていた。