Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しほんたいへいき
私本太平記(五)
吉川 英治
Lisez 私本太平記(五) (しほんたいへいき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 252 330 caractères · 505 écrans
「いやいや、すべてはただ同慶のいたりだ。高氏どのにも、ずいぶんお忙しかろうが、おちついたらいちどゆるりとお物語りを交えたいの」
「兄もさように申しておりました。とりあえず、今日はこれへ、ご宿所割りの証判だけを持参いたしましたが」
「お。船田ノ入道、絵図割りをいただいて、こころえておけ」
「では、いずれまた」
直義は、六波羅へ。義貞の人馬は、三条の仮橋を西へ渡って、二条へ折れた。――宿所の指定地は、二条烏丸の一館と、附近の寺院長屋などである。狭いとは見られたが、空地はひろく、いくらでも兵舎や厩の建て増しはきく。それに千種中将忠顕のいる二条梨ノ木とも近いので、義貞は、
「まずよかろう」
と、旅装を解いた。
そして大塔ノ宮の御所へ、着京の使いを立て、また自身は、その夕、千種忠顕の二条梨ノ木の亭をたずねて行った。
そこは千種家代々のやしきだが、義貞はその宏大さにまず目をみはった。ずいぶん戦争中に荒らされてもいたらしいが、わずかなまに、修理やら増築もして、庭の泉石には、加茂の水まで引き入れてあるほどだった。そのうえ近くには、馬場、弓の的場、兵舎、厩なども擁していて、常時、一軍隊の兵を私邸に養っているふうなのだ。