Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しほんたいへいき
私本太平記(五)
吉川 英治
Lisez 私本太平記(五) (しほんたいへいき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 252 330 caractères · 505 écrans
「ならばまた、たれより意見があろう。言ってみい」
「今暁からの六波羅の人集まりは、軍兵の催しではないように自分は聞いておりまする」
「たれから」
「家中の里見新兵衛なる者を細作(しのび)に仕立て、探りとったところによりますると」
「ではなんだ? 五条以南の往来止めは」
「六波羅の内で、尊氏が、父貞氏の法要を執り行い、足利有縁の武士をひろく招いたのだということですが」
と、すぐ座のなかの一将から、いや二、三人から「それはおかしい?」とささやかれ出した。
「越後どの。ご存知ないか。尊氏の父貞氏が亡くなったのは、たしか四年前の九月五日だ。――ところが今日はこれ十月の二十一日。忌年にも命日にも当っていませぬぞ」
「ごもっともだ」
と、義貞はさからわず、
「じつはその不審をどう解くべきかと、思案にくれていたところでおざる」
すると、宮は笑いだした。
「それこそ偽計だ。謀略だわ。はははは」
法要か。
軍兵の動員か。
かりに尊氏の亡父貞氏の法事なら、その年忌にも命日にも当っていない不審はどう解くのか。
幼稚な偽装である。――論ずるにもたらん、と宮は言って、
「尊氏も智恵のとぼしい男とみえる」