Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Lisez 苦心の学友 (くしんのがくゆう) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 732 caractères · 332 écrans
正三君は勤め大事と考えているし、照彦様がはなすまいとするから、土曜日でも帰宅しないことにきめていた。
「どうですか? 一ぺんお母さんのお乳をあがっておいでになったらいいでしょう」
と奥様がおっしゃってくだすったが、
「このつぎにいたします。帰りたくないです」
と強いところを示した。照彦様は大喜びで、
「ボールをやろう」
と昼からさっそくお庭へさそいだした。正三君も遊びたいさかりだから、運動はけっしてお役目のご奉公でない。なんでも真剣にやる。しまいには二人ともくたびれて、芝生の上に寝ころんだ。
「やあ、雲が動いている」
と正三君はあおむけになったままいった。
「海のようだね」
「烏が飛んだ」
「また飛んだ」
「いまのは小さい。雀でしょう」
「きみ、きみ、雀を打ちにゆこう」
と照彦様が思いついた。
「パチンコですか?」
「空気銃だ。きみにはお兄様のを借りてやる。ゆこう」
「まいりましょう」
と正三君はすぐに応じた。空気銃は小学校時代の夢想だったが、お父さんが危ながって買ってくれなかった。いまそれが自由に使えるのである。学友でも子供だ。自分の楽しみが先に立つ。
伯爵家のおやしきには裏に広い畑があって、そのはてが雑木林になっている。