Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まじゅつし

魔術師

江戸川 乱歩

Lisez 魔術師 (まじゅつし) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 139 264 caractères · 280 écrans

Aozora Bunko

二郎には、それが、行っても行っても尽きぬ、怪談の森の様に感じられた。いや、彼は、もっと怖いことさえ考えていた。というのは、子供の時分よく聞かされた、お化けの話の中に、一人の子供が、真暗な町角で、朱盆みたいな顔をした、恐ろしいお化けに出会い、キャッと云って逃げ出して、別の町角まで来ると、よその小父さんに出会ったので、そのことを話す。小父さんが「そのお化けはこんな顔だったかえ」と云いながら、ニューッと顔を近づける。その顔が、何と、さっきのお化けとそっくりの朱盆に変っている。というのがあった。二郎は今、それと同じ恐怖を想像して、想像した丈けで、ゾーッと、髪の毛が逆立つ思いだった。

「きっと、きっと、あいつが、この林のどこかに隠れていて、今にも、バアと云って飛び出して来るに違いない」

彼は夢の中の心理状態で、それを妄信していた。「あいつ」というのは、勿論、音吉爺やであったのだ。

「今にも、今にも」

と、念仏みたいに、頭の中で繰り返しながら歩いていると、果して、行手の木蔭にうずくまっている、妙な人影を発見した。「ソラどうだ。あれが音吉に極っている」と闇をすかして、見れば見る程、やっぱり、それが音吉爺やのうしろ姿に相違ないことが分って来た。