Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まじゅつし
魔術師
江戸川 乱歩
Lisez 魔術師 (まじゅつし) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 139 264 caractères · 280 écrans
まさか、まさか、そんなことが……」
と言葉をにごして、いくら尋ねても、それ以上を語らなかった。
さてある日のことである。玉村二郎は東京の友人の所へ気ばらしに話しに出かけて、昼過ぎ頃大森の邸へ帰ったのだが、門を這入って、植込み越しにヒョイと庭を見ると、そこに変なものを発見した。
植込みの向う側は広い砂場になっていて、テニスコートやブランコなどがあるのだが、そこの地面に、大きな8という数字が幾つも書き並べてある。棒切れか何かで書いたものであろう。ひどく拙い字だ。
何でもないことだ。誰かのいたずらに極っている。だが、その何でもないことが、二郎青年には、特別の意味を以て迫って来るのだ。福田氏の死を予告したのもこんな数字だったと思うと、何かしらゾッとしないではいられなかった。
彼はそのまま立去ることが出来ず、枝折戸を開いて庭へ這入って行った。8の字は砂場の真中から、一間程の距離を置いて、点々と西洋館の向側へ続いている。
二郎はフラフラとその怪文字をたどって歩いて行く。洋館の角を曲ると、向うに進一少年が、地面に蹲って、釘の様なもので節十何番目かの8の字を書いている所だ。