Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おばけのしょうたい

おばけの正体

井上 円了

Lisez おばけの正体 (おばけのしょうたい) de 井上 円了 (いのうええんりょう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 74 925 caractères · 145 écrans

Aozora Bunko

第一一四項 酒狐の誑惑

ここに老僕住みてこれを守り、来客あればもとめに応じて席を貸すことに定めてある。ある日、紳士五、六人、酒肴を携えてここに遊び、終日歓を尽くし、帰るに臨んで僕に一包みを与え、借料の礼なりといい、「そのほか階上に肴の折り詰めを残しておいたが、これは貴方に与うるから晩食のときに食せよ」といいつつ立ち去った。僕はその受け取ったる紙包みを開いて見れば、木の葉のみである。また、折り詰めを開けば馬糞が詰めてある。そこで僕は、「さきに紳士と思いしは狐であった。狐のためにだまされしは残念である」と申したそうだ。しかるにその出来事は、世の好事者が老僕をだまするために、悪戯をしたのであるとのことだ。世には狐が人をだますにあらずして、人が人をだますことが多い。油断大敵。

第一一四項 酒狐の誑惑

かつて『宮崎新報』に、同県東諸県郡内にて、光村某と西岡某との両人が、金円調達のため瓜生野村に赴き、やがてその用事も済み、焼酎の馳走に酩酊して己の村へ帰る途中、光村が狐に誘われて藪の中に入り、その挙動の怪しかりし顛末を記してあった。これ、狐憑きにあらずして酒憑きというべきものである。ずいぶん世間には、狐の人をだますにあらずして、酒の人をだますことが多い。