Classiques japonais avec furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lisez こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 142 761 caractères · 278 écrans
という本には、「昔は江戸中に蠣殻葺き四、五軒のみ。近年は大方蠣殻葺きに成り、これも火の用心よろし」とある。萱藁で葺いたり、板ばかりをのせたりした家よりは、なるほど燃えつきかたが少しはおそいかも知れぬが、あんまり安心のできないことは、これから後にもおそろしい大火が、何十回もあったのを見てもわかる。それで最後には瓦ならよかろう、または瓦に限るということになったことと思うが、これとても屋根にたくさんの土を置いて、それが雨の水に流れぬように、すきまなく覆いをするならよいが、それにはまた、じゅうぶんな重みを支えるように、今よりも何倍か丈夫な木柱を使うひつようがあった。ところが材木は遠くから持ちはこぶので、成るだけ倹約するために屋根の上を軽くし、ついに今日のような見たところばかりの、屋上制限というものがなり立ったのである。あるいは板屋根の上に土や土留めをのせるということが、はじめから無理だったのかも知れない。蠣殻はさいしょこの附近に多く取れたというだけでなく、石のちっともない地方だから、これも藁葺きと同様に、その代りに用いはじめたものらしく、石よりはかるくて都合のよいこともあったが、石にはもと防火の目的はなく、ただ屋根板の風に吹き飛ばされるのを、押えようというだけの趣意であって、火事にはむしろこの石のおちてくるのが