Classiques japonais avec furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lisez こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 142 761 caractères · 278 écrans
五、水を運ぶ技術
朝晩時刻をきめて、女たちは一列にならび、一ばん年かさのしっかりとしたのが、水の桶を小さい子の頭に置いてやって、しまいに自分は一人でささげて行くのであった。降っても照っても一日に二度、この水を汲みに行かねばならぬ。家に使われる者のない小さな家庭では、これが妻や娘のふつうの役目であったことは、もとは京都も同様であった。その為に多くの女たちは、頭のまんなかの毛が禿げていたということが、鎌倉時代の書物にも書いてある。だからそのころの女の人は、みんな頭に物をのせてあるくことができたわけである。
五、水を運ぶ技術
それが如何なるわけで今日のように、頭上運搬というものがめずらしくなったのかというと、これもわたしは飲水が主たる原因であったと思っている。水道やポンプの普及するよりもまえから、横にも竪にも水をひく工事は発達して、掘井戸は家々にちかくなり、共同の泉まで汲みにゆくひつようが、多くの村里ではなくなってしまった上に、さらに手桶というものが発明せられて、あまり遠くない井戸からならば、これを片手にさげてこられるようになったのである。今からかんがえると何でもない事のようであるが、以前に幅の広い薄板をまげてとじた桶、または水甕をもって水をはこんでいたころには、これに手をつけてひっさげるなどということは、想像もおよばぬ話であっ