Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
それから
それから
Lisez それから de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 172 794 caractères · 347 écrans
拵らえた。彼はこの気掛が、自分を駆って、凝と落ち付かれない様に、東西を引張回した揚句、遂に三千代の方に吹き付けるのだと解釈した。
代助は家を出る前に、昨夕着た肌着も単衣も悉く改めて気を新にした。外は寒暖計の度盛の日を逐うて騰る頃であった。歩いていると、湿っぽい梅雨が却って待ち遠しい程熾んに日が照った。代助は昨夕の反動で、この陽気な空気の中に落ちる自分の黒い影が苦になった。広い鍔の夏帽を被りながら、早く雨季に入れば好いと云う心持があった。その雨季はもう二三日の眼前に逼っていた。彼の頭はそれを予報するかの様に、どんよりと重かった。
平岡の家の前へ来た時は、曇った頭を厚く掩う髪の根元が息切れていた。代助は家に入る前に先ず帽子を脱いだ。格子には締りがしてあった。物音を目的に裏へ回ると、三千代は下女と張物をしていた。物置の横へ立て掛けた張板の中途から、細い首を前へ出して、曲みながら、苦茶苦茶になったものを丹念に引き伸ばしつつあった手を留めて、代助を見た。一寸は何とも云わなかった。代助も、しばらくは唯立っていた。漸くにして、
「又来ました」と云った時、三千代は濡れた手を振って、馳け込む様に勝手から上がった。