Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふざいじぬし
不在地主
小林 多喜二
Lisez 不在地主 (ふざいじぬし) de 小林 多喜二 (こばやしたきじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 69 990 caractères · 141 écrans
――然し、そのどの顔もたった一つのこと、「食えるか」「食えないか」で、引きつッていた。
「な、御内儀さん達よ、」
伴が一言ずつ顎をしゃくりしゃくり、何時もものを云うときの癖で、眼をつぶって――「聞いて貰おう。――この一年間、寝る眼も寝ず働いて、そのお蔭で、有難いお蔭で、今食うや食わずになり、――どうか生かしてだけは置いてくれッて頼んだ事だ。それをどうだ! この手紙を見てくれ。――馬鹿野郎だとか、気狂いだとか、監獄へブチ込んでやるぞ、とか――な、地主と小作は親と子だって云う。真赤な嘘だ。真赤な嘘でないか。これで親も子もあるもんか。」
「まア。」
「まア、まア!」
女達はそれだけしか云えない。
子供が急に大きな声を張りあげて泣き出した。いきなり平手で、馬鈴薯のような子供の頭をパシッパシッ殴った。「黙ッてれ、この餓鬼ッ!」――母親がムキになって怒っている。
佐々爺と武田が「返事」のことで、ひょッこり顔を出した。佐々爺は東京新聞を振り上げながら、「どうしたんだ? どうしたんだ? ええ? どうした?」
と、カスカスな声を絞り上げた。
「俺の命でもとる気か?」