Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふれんぞくさつじんじけん

不連続殺人事件

坂口 安吾

Lisez 不連続殺人事件 (ふれんぞくさつじんじけん) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 047 caractères · 322 écrans

Aozora Bunko

あやかさんは怒りにふるえて、電気のようにビリビリ、神経がとびだすような激しさだった。

「何だと、このヤロー。もう一度、言ってみろ」

そう言い終ると、ピカ一の人相が変ってしまった。まさしく鬼だ。海老塚には殺人鬼のメスのような静寂があったが、ピカ一ときては、狂暴、人間の相ではなしに、鬼、狂いたつ野獣であった。

パッとハズミがついたとき、彼は躍りかかって、あやかさんをつかみあげ、大きく一回転振り廻して振りとばした。あやかさんはモノの二間も振りとばされて、四ツん這いにツンのめり、服はさけ、膝を打ち、起き上ることができなかった。

私たちが抱き起すと、すぐ起き上り、見かけによらぬ気丈なところのある人で、キッと顔をあげて、

「ゴロツキ! 犯人!」

「この野郎」

我々がアッと思ったときには、もうあやかさんがピシャリとぶたれて突きとばされたときで、まったく、こいつの腕力は矢のような早業であった。

然し、私たちがその次にアッと思ったときは、それどころじゃない。奴はいきなり、かたわらにある大きな花瓶をふりあげていたのである。

人見小六が武者ぶりついたから、よかった。ピカ一は花瓶をなげ下ろしたが、誰にも当らず、床にくだけて、ミジンにわれた。