Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぼうれいホテル

亡霊ホテル

山本 周五郎

Lisez 亡霊ホテル (ぼうれいホテル) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 706 caractères · 20 écrans

Aozora Bunko

身を跼めるようにして、博士から先にその抜穴へと入った。――入口は狭いが、入った処は梯子口になっていて、楽に立ったまま下りられる。二人は拳銃を握ったまま静かに、一段一段跫音を忍ばせながら下りて行った。

梯子を下りきった処に扉があった。博士は扉へ耳を当てて暫く様子を窺った後、そっと押明けて中へ入った、とたんに、

「あ、ドーリイ」

低く叫びながら、伊藤青年が博士を押除けて中へ跳込んだ。――正にみどり、妹のみどりが、狭い物置部屋の中に椅子へ堅く縛りつけられたうえ、無残に猿轡を噛まされていたのである。

「待ち給え!」

駈寄ろうとする伊藤を、何故か博士は急に押止めた。

「まだ手を触れては不可ん」

「だって先生こんなに縛られて……」

「宜いから待ち給え、妹さんにはお気毒だが、もう数時間この苦痛を堪忍んで貰わなければならぬ、この事件は生やさしい問題ではない。国家の重大な機密に関係しているのだ、――斯う云えば恐らくみどりさんも暫しの苦痛を忍んで下さるだろう」

椅子に縛られたまま是を聞いたみどりは、雄々しくも眼を輝かせながら、力強く頷いてみせるのだった。

「みどりさんは承知して呉れたよ。