Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぼうれいホテル

亡霊ホテル

山本 周五郎

Lisez 亡霊ホテル (ぼうれいホテル) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 706 caractères · 20 écrans

Aozora Bunko

見えざる間諜

さあ是からもうひと働きだ」

博士はそう云うと、まだ渋っている伊藤青年を促しつつ元の部屋へと戻って行った。

見えざる間諜

それから博士と伊藤青年がどんな活躍をしたかは分らない、――翌る朝十時、ロビイでお茶の時間が開かれた時、博士と伊藤豊治の二人は、さっぱりと身装を改めて、片隅の卓子で熱い珈琲を啜っていた。

その日はばかに客が多く、朝食だけ喰べに来たらしい紳士や、面会人と見える人々が、それぞれ珈琲を啜ったり、トーストと塩豚・卵をつついたりしていた。――十時が十五分過ぎた頃だった。ホテルの表に一台の高級車が着いて、三人の欧羅巴人がロビイへ入って来た。この三人は毎朝ここへ朝食だけを喰べに来るので、毎も奥の方に定って卓子が用意されてあるくらい馴染の客だった。

入って来た三人は、訛りのある仏欄西語で口やかましく話しながら、自分たちの卓子に就いて煙草を取出した、――もう毎日のことで注文は分っているらしく、やがて給仕(――伊藤青年に亡霊の話をした給仕である)が銀盆の上へ、珈琲やトーストやサラダを載せて運んで来た。

「お早うございます」

「ヤアオ早ウ、宜イ天気デスネ」

「左様でございます、――今日は特にベーコン・エッグスを致しましたからどうかお試し下さいまし」