Classiques japonais avec furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Lisez 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 203 094 caractères · 411 écrans
)まあ、内へ……内へ……。
(中二は母を扶けて内へ連れ込もうとする時、下のかたより工場の事務員浦辺、三十五六歳、洋服を着て先に立ち、若き事務員村上は花環を持ち、あとより支那の苦力二人が担架をかき、担架には阿香の死骸を横えて白い毛布をかけてある。又そのあとより同じ工場の女工時子、君子が草花を持ちて出づ。)
高田 (会釈して。)皆さん、御苦労でした。
中二 狭い所ですが、どうぞこちらへ……。
(中二は母を連れて内に入る。一同もつづいて内に入れば、中二と高田が指図して、會徳も手伝い、阿香の死骸を上のかたの寝室へ運び込む。浦辺は苦力に向って、もう帰ってもよいと知らすれば、二人は担架を舁きて去る。村上は花環をささげ、時子と君子も花をささげる心にて、連れ立ちて寝室に入れば、中二と會徳は室内に残り、高田は出る。)
浦辺 (高田に。)ここにいるのがお父さんですね。
高田 (李をみかえって。)そうです、そうです。(柳を指さして。)これが阿母さんです。
浦辺 (夫婦に。)委細は息子さんに話して置きましたが、まことに飛んだ災難で、なんとも申上げようがありません。
(李と柳とは無言で頭を下げる。