Classiques japonais avec furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Lisez 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 203 094 caractères · 411 écrans
第三幕
だれの命が四千両と引換えになるのだ。
(李は狂うように立ちかかるを、三人は捨台詞にておさえる。會徳等は内をのぞいて不安らしく囁き合う、家々の砧の音高くきこゆ。)
――幕――
第三幕の登場人物
李中行
その妻 柳
そのせがれ 中二
高田圭吉
村の男 會徳
第一の男
第二の男
ほかに村の男三人
第三幕
おなじく李中行の家。
第二幕より更に十五日の後。小雨ふる宵。
(李中行と高田圭吉が卓の前に向い合っている。卓の上には小さいランプが置いてある。薄く雨の音、虫の声さびしく聞ゆ。)
高田 (立ちかかる。)相変らずお邪魔をしました。
李中行 (あわてて引留めるように。)まあ、もう少し話して行ってください。お前さんが帰ってしまうと、急にさびしくなっていけない。中二が来るまで待っていて下さいよ、お願いですから……。
高田 (躊躇して。)中二君は今夜も来るんですか。
李中行 来ます、来ます。ゆうべは店の都合で出られなかったが、今夜はきっと来ると云っていました。今夜は泊るでしょう。
高田 泊るんですか。
李中行 なにしろ、娘がああ云うことになってしまって、わたし達ふたりでは寂しくって仕様がないので、主人にも訳を話して、当分は一晩置きぐらいに泊りに来て貰うことにしているのです。