Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 251 906 caractères · 495 écrans
に曰く、正旦まさに生ながら鶏子一枚を呑むべし、これを錬形というとある。鶏卵を呑んで新年の身体を固めたのだ。それから『煉化篇』を案ずるにいわく、正旦鶏子赤豆七枚を呑み瘟気を辟くとあるが、鶏卵七つも呑んでは礼廻りの途上で立ちすくみになり、二日のひめ始めが極めて待ち遠だろうから直ちに改造と出掛けたものか、『肘後方』には元旦および七日に、麻子、小豆、各十四枚を呑めば疾疫を消すとあって、卵は抜きとされおり、梁の武帝、厳に動物食を制してより、元旦に鶏卵を食うは全廃となったとある。
鶏卵をめでたい物とする事西洋にも多い。グベルナチス伯の『動物譚原』二巻二九一頁にいわく、鶏卵天にありては太陽を表わす。白い牝鶏は金の雛を産むとて特に尊ばる。イタリアのモンフェラトではキリスト昇天日に新しい巣で生まれた卵は胃と頭と耳の痛みを治し、麦畑に持ち往けば麦奴の侵害を予防し、葡萄園に持ち往けばその葡萄が霰に損ぜずと信ぜらる。復活祭の節、キリスト教徒が鶏卵を食い相贈遺するに付いて、諸他の習俗、歌唄、諺話、欧州に多いが、要するに天の卵より雛の生まれ出るにキリストの復活を比べ、兼ねて春日の優に到ると作物の豊饒を祝うたのだ。