Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lisez 南国太平記 (なんごくたいへいき) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 493 291 caractères · 991 écrans

Aozora Bunko

「わしも聞いた」

「その上に、某の老師、加治木玄白斎が、延命の呪法を行っておりましょう。老師が、これを行う以上、某が倒れるか、老師を倒すか、何れにしても、呪法の上における術競べは、生命がけにござりまする。当兵道のためには、究竟の機でござりますが、これが、或いは、一生の御別れになるかも知れませぬ」

牧は、痩せた頬に軽く笑った。久七峠で、玄白斎に逢った時とちがって、旅に、陽を浴び、温泉に身体を休めて、回復はしていたが、生命を削っての呪術修法に、髪は薄くなり、皺は深くなっていた。

「斉彬公は――」

調所は、目で、その後の言葉の意味を伝えた。

「前に申し上げました如く、かの君の、御盛んなる意力、張りつめた精力へは、某などの心の業は役立ちませぬ」

「そういうものかの。いや、斉彬公は、えらい。ただ、お若い。斉興公と、わしとが、何んなに苦しんで、金をこしらえたか? この金を、何時、何に、使うか、この辺が、よくお判りなく、舶来品をこちらで作ろうとなさっている。至極よいことだが、物には順序があってのう。それに、久光を、おだてては、いろいろのことをなさるのも、よろしくない。