Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Lisez 吸血鬼 (きゅうけつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 554 caractères · 381 écrans
飛散ったのは、破れた窓ガラスのかけらであった。
「いたずら小僧め。この裏の広っぱへ子供達が集まって仕様がないのですよ」
家主が腹立たしくいった。
「素早い奴だ。もう影も形もありやしない」
明智は呟きながら、窓から帰って来たが、ふと足元に落ている白いものに気づいて、それを拾い上げた。
小石を包んだ紙切れだ。拡げて見ると、鉛筆で何やら書いてある。
『おせっかいは、止せといったら止さぬか。これが二度目の、そして最後の警告だ。後悔してもおっつかぬ事が起るぞ』
例の怪物から明智への警告だ。
「畜生ッ」
叫ぶなり、明智は窓を開いて、外へ飛び出して行ったが、暫くすると、空しく立戻って来た。
「どうも不思議だ」
彼は、さっき青山で怪屋の探検を済ませた時と同じ様な、一種異様の困惑の表情を示して、呟いた。この事件には二重の底があって、彼はその不気味な底を、チラと覗いた様な気がしたのである。
家のまわりを一週して、隈なく探して見たけれど、石を投げた奴はどこにもいなかった。夕暮れとはいえ、まだ物が見えぬ程ではない。その見通しの広っぱを、たった二三十秒の間に、どうして逃げ去ることが出来たのであろう。