Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
じごくふうけい
地獄風景
江戸川 乱歩
Lisez 地獄風景 (じごくふうけい) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 53 774 caractères · 108 écrans
「それがどうかしたって云うのか」
譲次が怖い顔で睨みつけながら聞き返した。
「だから、あんた、ちま子さんを殺したんでしょ。好きだから殺したんでしょ」
麗子は、まるでそれを楽しむかの如く、ズケズケと云ってのけた。
「云っていいことと、悪いこととあるぜ。お前、本当に俺が殺したと思っているのかい」
譲次の額にムクムク静脈がふくれ上った。
「だって、ちま子さんの殺されていたのは、この短剣とそっくりの兇器だったじゃないの。あんたの外に、こんな物騒なもの持ってる人はありゃしないわ」
「馬鹿っ。君は恋人を人殺しの罪人にしたいのか」
「だからよ。恋人だから、あたしにだけ、ソッとお話しよ。人になんか云やしないから」
「まだ云うかッ。畜生ッ」
譲次は猛獣の様に怒り出した。
「アレエ、いけない。もう云わない。もう云わない」
大柄で豊満で色白の麗子は、愚なるマゾヒストであった。彼女は余りにも心なき質問が、相手を芯から怒らせたことを知ると、俄に怖くなって、悲鳴を上げながら、血の池の岸を伝って逃げまどった。
怒れる猛獣の手には、一本の短剣が握られていた。それが洞窟の壁の蝋燭の赤い光りに、ギラギラと光った。