Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠1

中里 介山

Lisez 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 314 caractères · 398 écrans

Aozora Bunko

勇は筋骨質の人です、頬の骨は磐石の如くに固く、額は剛鉄を張ったように強く、その間から光る眼玉に、どうかすると非常な優しみがあるが、少し機嫌の悪い時は、正面には見ていられない険しさ、ほとんど獰悪の色が現われてきます。もし誰か勇に会って、獰悪な眼の光を浴びせられたものがあるならば、その翌日の朝になると、その人は、必ずどこかの辻に、二つになって斃れているのが例であります。兵馬はいま、勇が少しくその機嫌を損じていることを認めます。勇の怒りの怖るべきことをも知っています。しかしながら自分に疚しいことはない――今は弁解しても駄目であるが、おのずから事情のわかる時がある、事情がわかれば勇の気象はカラリと晴れる。そのことをよく呑み込んでいるので、

「心得ました、いかにも夜歩きは差控えます」

「よし」

兵馬は、これで自分の詰所の方へ帰って来ます。

井戸側のところへ来ると、新撰組隊士が二人ほど、水を汲んで面を洗っていましたが、

「井村、昨夜は晩かったな」

「うん、飛んだ寝坊をしちまった」

「どこへ出かけた」

「悪いところへ行った」

二人の話し合いを、兵馬が通りがけに、ふと耳に入れて気がつくと、あの井村の様子――昨夜の駕籠を守って行った浪人者のうちの一人によく似ている。