Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lisez 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 349 705 caractères · 678 écrans
結局、酒に限る――酒に落ちゆくよりほかののがれ場はないというに帰する。
八十五
主膳が再び、うたた寝からさめ、
「金助――金助」
「はーい、殿様、お目覚めでござりますか」
「何だ、お前は」
「はい」
神尾主膳は、二度目のうたた寝から覚めた朦朧たる眼を据えて、いま、眼前にわだかまっている代物を見ると、圧倒的に驚かされないわけにはゆきません。
それは金助ではない、金公とは似ても似つかぬ一人の女、しかも、小山の揺ぎ出でたようなかっぷくの大女、銀杏返しに髪を結って、縞縮緬かなにかを着て、前掛をかけている。呆れ果てた主膳は、
「お前はここの女中か」
「はい」
「でかい女だなあ」
「はい」
「あのな、こちがさいぜん呼んだ金助というがいるだろう」
「金助さんは、ちょっと急の用事が出来ましたから、殿様のおよっている間ゆえ、御挨拶も申し上げず、ちょっと失礼いたしますから、殿様の御機嫌に障らないように、よろしく申し上げてくれといってお出かけになりましたよ」
「うむ、金公が出て行ったのか、では、お前でもいい、酒を持て」
「お酒は、おやめあそばしませ」
「ナニ、酒を飲むな?」
と主膳は、大女の面をまじまじと見て、