Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lisez 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 349 705 caractères · 678 écrans

Aozora Bunko

果して、あれだけで引揚げるようなピグミーでは決してない。音も立てずに例の屏風の蔭からこっそりと再び姿を現わして、赤い舌を吐き、にったりと笑った、それがすなわち今のしつっこい業物です。にったりと笑いながら、以前のように、むんずと弁信の枕許に於て、ちっぽけな膝を悪態に気取って組みながら、同時に左手の方に置き換えたものは、銅の行燈の油壺です。それと同時に一方、右の手を懐中に差し込んだと見る間に取り出したのは、一本の蝋燭――

ははあ、さては今ちょっと外出と見えたのは、部屋部屋を通ってこの蝋燭を掻き集めんとの目当て。

「とかく、話敵の席にも、やはり兵糧というものの用意が要りますよ、腹が減ってはお相手もなりかねますから、この通り食糧を掻き集めて参りました、これさえありゃあ――」

と言ってピグミーは、一本の蝋燭をカリカリと噛みはじめ、そうして一方には、油壺の油を注口からガブガブと飲み、

「ピグミーだって、あなた、時々は油っこいものを食べないと、身体がバサバサになって骨ばなれがしてしまいます。ああ、結構結構、こうして養いをしておきさえすれば、矢でも鉄砲でも――松倉郷の名刀でも、乃至弁信さんの、のべつ幕なしの舌鋒でも、何でも持っていらっしゃい、さあ、いらっしゃい」