Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lisez 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 349 705 caractères · 678 écrans

Aozora Bunko

六十三

「どうして、遠眼鏡を知らないものは信用を置き過ぎて、江戸の築地の異人館の楼上で、アメリカやオロシャが見えるなんぞと言うが、そんなものではない」

「やはり、どちらを見ても海でございます」

先刻、磐城平に近い塩屋崎の方面だと海図で教えられた方向を眺めても、やっぱり山の形は見えないようです。見えるとすれば、この間を隔たる幾日かの前後に、田山白雲を徊顧望せしめた、勿来、平潟のあたりの雲煙が見えなければならないはずだが、

「今までは、陸地でばっかり海を見ましたから、海の本当の姿がわかりませんでしたが、こうして海の真中にいて見ますと、海というものが、どのくらい広いものだか、幅も底も知れないということがわかります」

お松がこう言いながら、その無制限に広い海の姿を、遠眼鏡をとおして見ることの興味にいよいよ熱中している。そこで駒井は言いました、

「それは広い、日本内地でも武蔵野の真中に立つと、ちょっと茫々たる感じがして、古人も、月の入るべき山もなし、なんぞと歌いましたが、それでも武蔵野を一日歩けば、どこかの山へ突きあたりますよ。ところが海となると、二日や、三日や、一月や、半年、こうして歩いても突き当るところがないのです」