Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lisez 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 112 caractères · 362 écrans
さいぜん注ぎ足して行った行燈のあかりが、明るくその網膜にうつッて来ました。夜が明けても眼が見えないし、昼になっても眼が見えない。寝ても見えないし、起きても見えない。横になっても、縦になっても、見えない眼は、やっぱり見えない。
そもそも今夜、こうしてここへ、女の名を覚えていてやって来たのも、裏を返すというような遊蕩気分に駆られて、やって来たわけではあるまい。すべてが闇黒であって、ただ人を斬ってみる瞬間だけに全身の血が逆流する。その時だけがこの男の人生の火花なのだから、恋とやら、情とやらいうものは、もう無いものになっているはずです。
美しい女もないし、醜い女もない。恋せられたって、愛せられたって、それがどれだけも骨身にこたえるものでもあるまい。金で買われる果敢ない一夜の情に堪能して、それで慰められて行くならば、何のたあいもない!
この男にとって最も悲惨なのは、夜中に夢が破れることです。その夜中に夢が破れた時、お銀様がいれば辛うじて、その裂け目をお銀様が繕うてくれました。宇治山田の米友が一緒にいた時は、その率直な一種の真実味が彼を慰めてくれました。それでも堪えきれない時に、一刀を帯びて人を斬りに出かける。