Classiques japonais avec furigana
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てんしゅかくのおと
天主閣の音
国枝 史郎
Lisez 天主閣の音 (てんしゅかくのおと) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 38 941 caractères · 79 écrans
青々とした竹林が、屋敷の四方を囲んでいるのは、子孫に豪傑を出す瑞象だ。正門の左右に橘を植えたは、五臓を養い寿命を延ばす、道家の教理に則ったものらしい……どれ、間取りを見てやろう」
南方の丘へ上って行った。
建物は幾棟かに別れていた。
中央に在るのは主屋らしい。香具師は夫れから観察した。
「うん中の間が九六の間取だ。金生水の相生で、万福集川諸願成就繁昌息災を狙ったものらしい。つづいて五三の間取がある。家内安寧の間取というやつだ。うん夫れから三八の間取が、即ち貴人に寵せられ、青雲に登るというやつだ。ええと夫れから九八の間取、九は艮で金気を含み、八は坤で土性とあるから、和合の相を現している。主屋と離なれ別棟があり、白虎造りを為している。楡とを植えたのは、火災を封じたものらしい。向き合った一棟が朱雀造りで、梅と棗を植えたのは、盗賊避けから来たものらしい。やや離れて玄武造り、杏と李を植えたのは、悪疫流行を恐れたものらしい。それと向かい合った一棟は、云わずと知れた青竜造りだ。桃と柳を植えたのは、狐狸の災いから遁れるためらしい。西北の隅に土蔵がある。しかも二棟並んでいる。